Monday, January 25, 2010

バイオリンの「キキ・グレース」

去年11月に修理したバイオリン。私が勝手につけた愛称は「キキ・グレース」。愛猫キキのようにこのバイオリンを大事にし、あふれんばかりの神様の恵みをいつも覚えることができるように…という思いと祈りのこもった名前です。

バイオリンのキキ・グレースは、Kevinの親戚のおじいさん、Geneさんからいただきました。Geneさんの家系はポーランド出身で、おじいさんの代にアメリカに移住したそうです。Geneさんのおじいさん、Alexanderさんはバイオリンの職人さんで、世界恐慌の頃にシカゴでバイオリンを作っていたとのこと。その頃、今では考えられないくらい材料も乏しく、バイオリンを作るのもすごく大変でした。でもその当時手に入った材料を自分で工夫し、加工して使ってとても良いバイオリンを作っていたそうで、シカゴ・シンフォニーのバイオリニストの人達も大勢、Alexanderさん作のバイオリンを弾いていたそうです。

そのAlexanderさんが自分の孫達に作ってあげたバイオリンが、孫にあたるGeneさんを経て、なんと私の手元に来てくれたのです。…というか、神様がGeneさんを通して私にこのバイオリンを与えてくださいました。自分ではとても買えないほどのバイオリンです。だから、神様の恵みとしか言い様がないし、キキを愛したようにこのバイオリンを大事にして、神様を賛美したいと思い、「キキ・グレース」という愛称をつけました。

「キキ・グレース」は1930年製。なんと今年で80歳のバイオリンです。

部屋が暖まり、楽器もあたたまってくると音色が変わってきます。ほんとに音が鳴って「バイオリンが歌っている」という感じ。そしておもしろいことに、毎日弾いているとすごく調子良いのに、用事やいろいろで1−2日弾けないと、次に弾く時は、バイオリンが歌うまでの時間が長くなるのです。なんだか「どうして昨日は弾いてくれなかったの?寂しかったよ〜。」とすねているみたいに…。そして機嫌を直して歌い始めてくれる、という感じで、私はおもしろいやら、ますます愛着がわくやらで、ついついバイオリンに語りかけながら、できるだけ毎日バイオリンを弾いて楽しんでいます。もっともっと優しいきれいな音で「キキ・グレース」を歌わせてあげたい、そして神様を賛美したいという願いが、日々強くなっています。

それにしても、「神様の恵み」とは本当に「有り難い」もの。「恵み」に圧倒される毎日です。

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